未経験から企業へ転職したい薬剤師へ|職種選びと準備

薬剤師が未経験の職種へ転職するなら、まず「どの会社か」より「どの仕事で何を身につけるか」を具体化したいところです。この記事では、製薬企業・CROへの転職を考える際の職種選び、経験の整理、求人票の確認方法を紹介します。求人の有無や応募条件は変わるため、応募先の最新の募集要項で確認してください。

 
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薬剤師の魅力の一つは、経験やライフワークバランスを考えた、柔軟なキャリア形成ができることですよね。

しかし薬剤師とはいえ、臨床から創薬事業への挑戦は未経験領域となりハードルが高いもの。

ただし諦めることなかれ、薬剤師というポテンシャルを活かせばチャンスがあるのです。

薬局・病院から企業へ転職する道はある?

日本CRO協会「CROの仕事」には、薬局の薬剤師からCRA(臨床開発モニター)へ転職した人の声が掲載されています。企業で働く道を考えるための具体例になりますが、これは個別の事例です。薬剤師全体の採用率や、現在募集中の求人を示すものではありません。

免許があることと、希望する職種の応募条件を満たすことは分けて確認しましょう。「未経験可」でも、どの経験が不要なのか、どの知識・能力が必要なのかは募集によって異なります。応募条件が曖昧なら、応募前に採用窓口へ確認します。

病院・薬局以外の仕事を広く知りたい方は、薬剤師の活躍の場や製薬メーカー・CROの仕事を紹介した記事も参考にしてください。

① 薬剤師としての経験を、具体的な行動に置き換える

薬の知識や法令への理解を、単に「薬剤師だから身についている」と説明するだけでは、相手に伝わりにくいことがあります。どんな課題に対し、自分が何を判断し、どう動いたかを整理してみましょう。

例えば、関係者との調整、手順の見直し、新人への説明など、実際に担当した業務から材料を選びます。その経験が応募先の仕事にどうつながるか、まだ学ぶ必要があることは何かも併せて整理します。臨床経験を企業の実務経験と同じものとして扱わず、共通して使える力と、新たに習得する知識を分けるのが当ブログの提案です。

公式動画:異なる職種でも生かせる力を考える

厚生労働省の「ポータブルスキル見える化ツール」活用動画(25分42秒)です。専門知識とは別に、仕事の進め方や人との関わり方を整理する考え方を紹介する補助資料として掲載します。

YouTubeで見る / 厚生労働省の解説・ツール・活用教材

この教材は主にミドルシニア層のホワイトカラー職種の相談支援を想定し、キャリアコンサルタントなどの支援者向けに作られています。薬剤師専用の採用対策や合否判定の動画ではありません。ツールの結果は相談時の材料とし、求人の応募条件との照合も行いましょう。

当ブログからの使い方の提案として、最近取り組んだ業務を一つ選び、「課題」「自分が行ったこと」「結果と学び」を短くメモしてみてください。職務経歴書には、患者さんや勤務先の秘密を含めず、自分の担当範囲を正確に記載します。

② 職種名より、募集要件と配属業務を確認する

CRA、QC、MR、DI、薬事など、気になる職種を見つけたら、会社の事業紹介と募集要項を並べて読みましょう。同じ名称でも担当範囲は求人ごとに確認が必要です。「人数が必要そうだから採用されやすい」と推測して応募先を決めるのは避けたいところです。

求人票と面談で確認したい項目

確認項目確かめたいこと
必須・歓迎要件実務経験、知識、語学、資格のうち、応募時点で必須なのはどれか。
担当業務入社直後に任される仕事と、担当する製品・領域・工程は何か。
教育体制研修の内容・期間、指導担当者、独り立ちまでの評価方法はどうなっているか。
雇用・就業条件雇用主、雇用形態、就業場所、出張・転勤、勤務時間は希望と合うか。
処遇給与の内訳、試用期間中の条件、評価の基準は何か。
将来の異動制度の有無だけでなく、応募資格や過去の事例、希望が通らない場合の働き方も確認できるか。

上の表は求人を比較するための当ブログの確認メモです。すべての企業に同じ研修・異動制度があるという意味ではありません。必須要件を満たしていない場合は、歓迎要件との混同がないかを確認し、経験に合う募集や学習の進め方を検討しましょう。

③ メーカーとCROを、職種の上下関係で考えない

日本CRO協会の公式ページは、CRA、データマネジメント、統計解析、安全性情報などの仕事を紹介し、各業務に専門性が求められることを説明しています。仕事の違いは協会の職種紹介で確認できます。メーカーとCROのどちらが上かではなく、自分が担当したい仕事と求人の内容を比べましょう。

CROの求人でメーカー内勤務などの記載がある場合は、雇用主、配属先、担当範囲、契約・配属が変わる場合の扱いを確認します。メーカーの業務に触れられることと、そのメーカーへ正社員として採用されることは別です。将来の転籍を前提にせず、今提示されている仕事自体が自分の希望に合うかを判断してください。

④ 希望する職種が経験者募集だった場合

薬事や治験の管理業務などを希望していても、募集要項に実務経験が必須とあれば、その条件を確認する必要があります。薬剤師免許が経験要件を自動的に置き換えるわけではありません。応募の可否は採用窓口に確認しましょう。

別の職種から関連経験を積む方法を検討するなら、「どんな経験を得たいか」「応募する仕事でそれを経験できるか」「異動が実現しなくても続けたい仕事か」を考えます。入社すれば希望職種へ移れるとは限らないため、将来の可能性だけで現在の仕事内容を軽視しないことが大切です。

学習の入口には、希望する業務の公式解説や研修情報を使えます。例えば、日本CRO協会のCRA教育・認定制度では、モニタリングに関わる法規制やルール、倫理の知識を扱っています。研修や資格の取得が採用を保証するわけではないため、募集要件と照らして必要性を考えましょう。

⑤ 人材紹介サービスは、規模だけで判断しない

大手か業界特化型かだけで、未経験者への対応や担当者の専門性は決められません。相談するなら、希望職種の取扱い、応募条件、担当者が説明できる業務範囲を確認します。「紹介できる求人がない」場合は、自分の能力全体の評価と受け取らず、そのサービスの取扱い求人との関係を確かめましょう。

相談時には、これまでの担当業務、希望する職種、勤務地や勤務時間などの条件、学習中の内容を整理して伝えます。紹介された求人は企業の採用ページとも照合し、不明点が解消してから応募を判断してください。

応募前に準備したいこと

まずは気になる求人を読み、必須要件と自分の経験を一つずつ対応させてみましょう。足りない点があれば、採用窓口への確認、学習、別の募集の検討など、次の行動を具体化します。

職種を選ぶ前に医薬品開発の流れと仕事を確認しておくと、自分が関わりたい工程を整理しやすくなります。志望理由を言葉にする際は、薬学生向けの自己分析と志望動機の記事も文章整理の参考にしてください。

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