テイラックとキアガードの違いは?五苓散の成分・用法・選び方を比較

天気が崩れると頭痛やむくみがつらい。そんなときの市販薬として知られるのが、五苓散のテイラックとキアガードです。似ている2製品ですが、処方の中身や選べる容量には違いがあります。この記事では、その違いを実際の選び方につなげます。

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気圧と頭痛をどう考える?

特に天気が悪い時、「低気圧が近づくと頭痛がする」なんて方も多いのではないでしょうか。

1997年に発表されたSakai・Igarashiの全国調査では、15歳以上4,029人を対象に、過去1年間の片頭痛の有病率が8.4%と報告されています。これは片頭痛についての当時の調査結果で、気圧による頭痛の割合や、現在の頭痛全体の割合を示す数字ではありません。出典:Sakai F, Igarashi H. Cephalalgia. 1997;17(1):15–22(論文抄録)。

ロート製薬は、気圧の変化などによる血管の拡張や組織のむくみが神経を圧迫し、頭痛につながることがあると説明しています。ただし、これをすべての頭痛の原因と捉えたり、症状だけで原因を決めたりすることはできません。

ここで大切なのは、仕組みのイメージと、薬を選ぶための条件を分けて考えることです。

五苓散を選ぶ際は、頭痛という一語だけでなく、製品に記載された「のどが渇いて尿量が少ない」などの条件も確認します。

同じ頭痛でも、自分の症状がその条件に合うかが最初の確認点です。

では、メーカーは気圧による不調と五苓散をどう結び付けているのでしょうか。

小林製薬は、気圧変動による体内バランスの乱れに伴う症状を改善する薬としてテイラックを案内しています。ロート製薬も、気圧の変化などによる頭痛にキアガードを案内しています。ここでは、この公式説明の範囲で製品を比較します。

治療中の人、妊婦または妊娠していると思われる人、薬などで発疹・かゆみを起こしたことがある人は、どちらの製品も服用前の相談が必要です。

★ 五苓散 は水分バランスの乱れを改善

五苓散は、水分バランスの乱れに伴う症状を改善する漢方処方として紹介されています。頭痛の原因を一つに断定する説明とは区別して読みましょう。

テイラックとキアガードを検討するときは、頭痛の有無だけでなく、効能・効果に記載された症状の組み合わせと使用上の注意を確認します。

★五苓散とは?

両製品に共通する生薬はタクシャ、チョレイ、ケイヒ、ブクリョウです。これにテイラックはビャクジュツ、キアガードはソウジュツを配合しています。生薬の分量にも違いがあり、下の比較表に整理しています。

効能効果:
体力に関わらず使用でき、のどが渇いて尿量が少ないもので、めまい、はきけ、嘔吐、腹痛、頭痛、むくみなどのいずれかを伴う次の諸症:
水様性下痢、急性胃腸炎(しぶり腹のものには使用しないこと)、暑気あたり、頭痛、むくみ、二日酔

上記は両製品に記載された効能・効果です。「体力に関わらず」という説明だけで、誰でもどのような症状にも使用できると判断しないでください。

気圧に伴う頭痛で検討する際の注意点


・“五苓散”体の水分バランスを整えてくれる作用があります。

低気圧時の頭痛やむくみを入口に検討できるのが、これらの製品の特徴です。ただし、効能・効果にある条件に合うことが前提で、すべての頭痛に適するという意味ではありません。

五苓散のアクアポリンを介した水分代謝調節メカニズム

礒濱洋一郎. “五苓散のアクアポリンを介した水分代謝調節メカニズム.” 漢方医学 35 (2011): 90-3.

この2011年の解説では、細胞を使った水の透過性の実験や、マウスの実験などが紹介されています。アクアポリン(水を通す膜たんぱく質)を介した作用を考えるための資料であり、テイラックとキアガードを人で直接比較した臨床試験ではありません。この資料だけで、気圧に伴う頭痛への効果の大きさや、どちらの製品が優れるかを判断することはできません。

漢方薬でも、使用条件と副作用の確認は必要。

植物由来だから身体への負担が必ず小さい、という選び方はしません。両製品とも発疹・発赤・かゆみなどの副作用が記載されています。剤形や使いやすさに加えて、使用上の注意まで含めて選びましょう。

天気の変化に伴う不調で悩む人にとって、用法と使用条件を確認して検討できる選択肢です。

生薬

使用目的と相談の目安

テイラックとキアガードの効能・効果に、減量や肥満症は含まれていません。むくみへの効能を、ダイエットの効果と読み替えないようにしましょう。

服用後に発疹・発赤・かゆみが出た場合は、服用を中止し、製品の外箱などを持って医師・薬剤師・登録販売者に相談してください。頭痛が続く場合や、痛みの強さ・頻度が増している場合も、薬を替えて様子を見続けず受診して相談しましょう。確認先:テイラックの使用上の注意、キアガードの使用上の注意・医師インタビュー。

★おすすめの市販の“五苓散”について


実は市場にはたくさんの商品があり選択肢は沢山あります。

剤形の好みも選ぶ際の確認点です。テイラックとキアガードは錠剤ですが、錠剤なら誰でも飲みやすいとは限りません。1回に飲む錠数や、錠剤を無理なく飲み込めるかを確認しましょう。

どちらも成人の1回量は4錠です。剤形だけで決めず、使用条件、年齢別の用量、保管方法を確認して選んでください。

★テイラック(小林製薬)キアガード(ロート製薬)の比較!

テイラックとキアガードは、現在もメーカーの公式製品情報で案内されている五苓散の錠剤です。

どちらも五苓散の錠剤なので比較したいと思います。

テイラック・キアガードの成分と用法(2026年9月29日確認)
比較項目テイラックキアガード
医薬品区分第2類医薬品第2類医薬品
五苓散エキス(成人1日量12錠中)2.3g2.175g
タクシャ(エキスの抽出に用いる生薬量)5.0g4.0g
ビャクジュツ/ソウジュツビャクジュツ 3.0gソウジュツ 3.0g
チョレイ3.0g3.0g
ブクリョウ3.0g3.0g
ケイヒ2.0g1.5g
15歳以上の1回量4錠4錠
5歳以上15歳未満の1回量2錠2錠
5歳未満服用しない服用しない
服用回数・タイミング1日3回、食前または食間に水かお湯で服用1日3回、食前または食間に水かお湯で服用

生薬量はエキスを抽出するために用いる量で、錠剤中のエキス量に足し合わせるものではありません。エキスの重さだけで効果の強さは比較できません。食間は食事中ではなく、食後2~3時間を指します。小児の服用は保護者の指導監督のもとで行ってください。

出典:小林製薬・テイラックの製品情報、ロート製薬・キアガードの製品情報。両製品の効能・効果には、のどが渇いて尿量が少なく、めまい・はきけ・頭痛・むくみなどを伴う場合という条件があります。症状名だけで選ばず、効能の全文と使用上の注意を確認してください。

公式CMと製品情報

小林製薬の公式CM一覧で公開されている、テイラック「天気が悪いと」篇(T1R-0025)です。動画は製品広告として紹介しています。効能・効果や用法は、上の比較表とメーカー製品情報で確認してください。

小林製薬 テイラック

ロート製薬 キアガード

キアガードの特徴や使い方は、ロート製薬の公式製品ページで確認できます。

クラシエ五苓散錠240錠との違い

クラシエ五苓散錠240錠の公式情報では、成人の用量で20日分、希望小売価格4,180円(税込)と案内されています(2026年9月29日確認)。実売価格は販売店で確認してください。20日分という表示は内容量の目安で、20日間の服用を勧めるものではありません。

この240錠製品はタクシャ末・チョレイ末・ブクリョウ末・ソウジュツ末・ケイヒ末を配合しています。エキスを配合したテイラック・キアガードとは成分の形が異なるため、成分の重さをそのまま比べて効果の強さを判断することはできません。

クラシエ五苓散錠240錠の1回量は、15歳以上4錠、7歳以上15歳未満3錠、5歳以上7歳未満2錠です。1日3回、食前または食間に水か白湯で服用し、5歳未満は服用しません。特に7歳以上15歳未満の用量は、上の2製品とは異なります。購入した製品の説明書を確認してください。

★結論

両製品は効能・効果と年齢別の用法・用量が共通しています。一方で、生薬の種類・分量や添加物は異なります。服用感や効き方まで「まったく同じ」とは言い切れません。

どちらも“五苓散”ですが漢方の構成が若干異なります。

テイラックはビャクジュツ、キアガードはソウジュツを含みます。処方を見分けるうえでは、確かに注目したい違いです。

ただし、この生薬一つの違いから「胃腸ならこちら」「むくみならこちら」と製品の効果を振り分ける根拠は、今回確認した両メーカーの製品情報には示されていません。

薬剤師の視点では、まず使用条件が合うかを確認し、そのうえで容量・実売価格・手に入れやすさを比べる方が、選択につながります。

・エキスの量について
それぞれ記載している生薬から、成分を抽出したものをエキスと呼びます。

エキスの量はテイラックが2.3g(大人1日分)で、キアガードが2.175g(大人1日分)となっています。

今回確認したメーカー情報には、両製品の効果の優劣を直接比較するデータは掲載されていません。エキス量の差だけで強さを順位付けせず、症状や服用中の薬について薬剤師・登録販売者に相談して選びましょう。

★錠剤タイプの2製品!あなたに合うのはどっち?

よく似ているからこそ、個人に合った製品を選んでみましょう!


購入前には、使用条件・年齢別の用量・相談事項を確認してください。製品の違いを把握するために、比較表と公式情報を合わせて活用しましょう。

製品情報の確認先:小林製薬・テイラック / ロート製薬・キアガード(2026年9月確認)

五苓散を使う場面と注意点を整理したい方は、五苓散は頭痛・二日酔いに使える?暑気あたりと熱中症の注意点もご覧ください。製品同士の比較に加え、服用前に確認したい症状や受診の目安を説明しています。

購入前に何を確認すべきか迷ったときは、OTC医薬品の選び方と薬局で相談したいポイントも参考にしてください。

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