お薬手帳に市販薬・サプリも書く?薬剤師が教える記録5項目と書き方
「お薬手帳は処方箋でもらった薬だけを書いておくもの」と思っていませんか。実は、市販のかぜ薬、痛み止め、漢方薬、サプリメントも、飲み合わせの確認に役立つ情報です。江戸川区薬剤師会も、お薬手帳には一般用医薬品とサプリメントを含む健康食品を記録し、すべての薬を一冊にまとめるよう勧めています。
難しい書式は必要ありません。薬剤師が判断するための情報が伝わることが大切です。
記録したい5項目
| 項目 | 書くこと | 例 |
|---|---|---|
| ① 商品名 | 正式名称、できれば製品の写真 | 「○○総合かぜ薬A」/包装写真 |
| ② 成分・規格 | 1回量や1日量、表示が分かれば成分 | 「1回2錠」「ビタミンD 25µg」 |
| ③ 使い始め・終了 | 開始日と、やめた日 | 「10/10開始、10/12終了」 |
| ④ 飲み方 | 毎日か頓服か、実際の服用回数 | 「頭痛時のみ。昨日21時に1回」 |
| ⑤ 使用目的・変化 | なぜ使ったか、気になる症状 | 「鼻水対策」「飲んだ後に眠気」 |
これは編集部の実務用5項目で、法定の統一様式ではありません。全部書くのが大変なら、まず商品名と飲んだ時期・量が分かるだけでも役立ちます。
なぜ処方薬だけでは不十分なのか
市販薬には、処方薬と同じ成分や似た働きの成分が含まれていることがあります。異なる名前の商品を併用していても、同種成分が重なっているかもしれません。たとえば、総合感冒薬と別の解熱鎮痛薬を併用するときは、有効成分の重複を確認する必要があります。
また、サプリメントや健康食品も、服用中の薬や体調によって注意が必要な場合があります。「食品だから相互作用はない」と決めつけず、商品名を共有しましょう。気になる体調変化が出たとき、開始時期との関係を確認する材料にもなります。
紙のお薬手帳なら、こんな書き方で十分
処方薬の記録の横や余白に、次のようなメモを残す方法があります。
【市販薬】10月10日~12日、○○鼻炎薬、1回1錠・1日1回。鼻水のため。11日に眠気あり。箱の成分表示を撮影。
サプリメントなら、たとえば「ビタミンD 25µg/日、10月1日から毎朝。ほかのマルチビタミンも使用中」のように、重複している可能性のあるものまで伝えるのがポイントです。ここでの25µg/日は記録の例であり、推奨摂取量ではありません。購入時のレシートやパッケージの写真を手帳に貼ってもかまいません。ただし個人情報が含まれる写真の扱いには注意しましょう。
電子版お薬手帳は自動で全部登録される?
厚生労働省は、電子版お薬手帳を処方歴などの健康情報を管理し、医師・薬剤師に共有する道具と説明しています。マイナポータル連携機能があるアプリでは、対応する記録を呼び出せる場合があります。
しかし、ドラッグストアで買った市販薬やサプリメントが、どのアプリでも自動登録されるわけではありません。手入力・写真添付などの機能はアプリごとに異なるため、利用中のアプリの入力方法を確認してください。紙と電子版を併用している人も、受診時に薬剤師が情報を確認できる形にまとめておくことが重要です。
毎回、薬局で見せた方がいい?
処方箋の薬を受け取るときだけでなく、市販薬を購入するときにも「いま飲んでいる薬」を示すと相談が具体的になります。複数の医療機関にかかっている場合も手帳を分散させないようにしましょう。副作用歴・アレルギー歴・病気の情報も整理しておくと役立ちます。
特に妊娠・授乳中、持病がある方、多剤併用中の方、腎機能・肝機能について医療機関から指摘を受けている方は、購入前に薬剤師へ確認することが大切です。
まとめ
お薬手帳は「調剤された薬の領収書」ではなく、自分が実際に使用している薬の情報を伝える道具です。市販薬・サプリメントも記録し、商品名・成分量・使用期間・飲み方・体調変化を一つにまとめておくと、飲み合わせ確認に使いやすくなります。
参考一次情報(2026年10月12日確認)
※具体的な薬の併用可否は、製品の添付文書と個別の治療状況に基づき薬剤師・医師に確認してください。