同じ症状でも、人によって選ばれる漢方薬が違う。私はここに漢方の面白さを感じます。ただし、性別や「元気な性格・おとなしい性格」だけで薬を選べるわけではありません。漢方で使われる見方と、相談するときのポイントを整理します。
体質と症状を合わせて見る「証」
漢方では、その時点の体質・体力と症状の現れ方などを総合して「証(しょう)」を捉えます。同じ病名でも異なる処方が選ばれることがあるのは、このような個人差も考えるためです。「私はこのタイプ」と固定せず、今の状態を伝えることが大切です。詳しくはツムラ「私に合う漢方薬の見つけ方」で説明されています。
「陰陽」「寒熱」「虚実」を混同しない
陰陽は、冷たい・温かい、静・動など、対になる性質から状態を捉える漢方の基本的な考え方です。寒熱は冷えや熱の状態、虚実は体力や抵抗力の程度を見る指標です。関連する考え方ですが、「冷える=体力がない」「熱がある=体力がある」と一対一に置き換えるものではありません。
そのため、「女性だから陰」「怒りっぽいから実」と決めて処方を選ぶのは避けましょう。また、漢方薬を単純に「強い薬・弱い薬」に並べて選ぶのではなく、症状や体の状態に適しているかを確認します。陰陽の基本的な考え方はクラシエの解説も参考になります。
漢方製剤はどう作られる?公式動画で見る
漢方薬の原料が「生薬」です。漢方薬は、漢方医学の考え方に基づいて生薬を定められた量で組み合わせた医薬品です。ツムラ公式の約2分25秒の動画では、漢方製剤の製造工程を紹介しています。
YouTubeで「漢方製剤ができるまで」を見る/ツムラ公式の紹介ページ。この動画は製造工程を知るための資料です。個別の薬の選び方や効果を判断する資料ではありません。
食事の好みと薬の効果は分けて考える
私は風邪の予兆を感じるとカレーが食べたくなることがあります。ただ、これは私個人の食の好みです。「カレーで自然治癒力が高まる」「カレーが食べたいから特定の漢方薬が合う」とは判断できません。食品と漢方薬を同じものとして扱わず、医薬品は表示された効能・効果や用法・用量を確認して使いましょう。
自分に合う漢方薬を相談するには
困っている症状、いつから続いているか、冷えやほてり、食欲や便通などの変化を整理して、漢方に詳しい医師や薬剤師に相談すると話が伝わりやすくなります。市販薬を選ぶときも、服用中の薬や治療中の病気を伝えてください。
漢方薬にも副作用があります。複数の漢方薬では生薬が重複することもあるため、自己判断で追加せず、お薬手帳などで併用を確認しましょう。服用後に発疹や息苦しさ、むくみなど普段と違う症状が出た場合は、服用をやめて医師・薬剤師に相談してください。原料と漢方薬の違い、選び方、副作用についてはツムラ「漢方Q&A」も確認できます。